会長挨拶
この度、第24回日本産業ストレス学会を2016(平成28)年11月25日(金)、26日(土)の2日間にわたり、学術総合センター・一橋講堂を会場として開催させていただく運びとなりました。伝統ある本学会を主催させていただけることは誠に光栄なことと存じております。
日本産業ストレス学会は、1993(平成5)年12月に東京で第1回大会を開催して以来、今回で24回目を迎えます。この間、わが国は内外の変化とともに世界に類をみない多様化、複雑化した高度産業社会へと大きな変貌を遂げました。これらの過程では、生活の利便性、労働生産性の向上などを人間社会の発展の目標として追求してきました。
ところが、その一方で人の幸福感、生きがい感の充足についての肯定的な評価は伸び悩み、かつ、人間関係や職場の悩みをかかえ、身心の不調を訴える人々は増え続けています。
したがって、今後引き続き高度産業社会の未来を模索していく上では、過去から現在に至る状況を認識し、解決していく方策をしっかりと考えていかねばなりません。
現実には、改正労働安全衛生法による「ストレスチェック制度」がスタートし、「予防」を考え行動する機運が高まってきました。メンタルヘルス不調に陥ることなく、人の良好な適応を可能とする高度産業社会の未来像を描くために、これまでの研究視点を超えて、まさに学際的な、従来とは一線を画した議論が必要でしょう。
本学会では、このような問題意識、感覚を踏まえて、皆さんとともにホットに論議していきたいと考えています。会場の東京・一橋講堂は、東京メトロ竹橋駅近くにあり、交通の便もよく、東京駅界隈など都心も間近です。多くの皆様に是非ご参加、ご発表いただき、活発な実り多い大会にいたしたく鋭意準備中です。
つきましては、当学会の懸かる趣旨をご理解くださり、皆様のご来場を心よりお待ち申し上げています。
